いま世界中で話題沸騰中のぬいぐるみ「ラブブ」がヤバすぎる

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いま世界中で話題沸騰中のぬいぐるみ「ラブブ」がヤバすぎる

いま世界中で話題沸騰中のぬいぐるみ「ラブブ」がヤバすぎる

どうも、Fujinです。

お盆休みも明けて、今日からまたお仕事という方も多いのではないでしょうか。休み明けは少し体が重いかもしれませんが、今週も一緒に張り切っていきましょう!

さて、僕のnoteでは、いつもゲーム業界や生成AIといった最新のテックトレンドについてお話ししていますが、今回は少し趣向を変えて、今まさに世界中を巻き込んで話題沸騰中というとある「モノ」について深掘りしていきたいと思います。

その名も「ラブブ(LABUBU)」。

皆さん、この名前を聞いたことはありますか? 最近、SNSなどで少しずつ見かけるようになってきたかもしれませんが、まだ「何それ?」という方も多いかと思います。

実はこのラブブ、今Z世代を中心に世界中で爆発的な人気を誇るぬいぐるみなんです。今回は、この謎多きキャラクターがなぜこれほどまでに人々を熱狂させているのか、その秘密に迫っていきたいと思います。

世界を席巻中!謎のぬいぐるみ「ラブブ」の正体とは?

まず、「ラブブって一体何者なの?」というところからお話ししますね。

ラブブは、中国発のキャラクターで、「ポップマート(POP MART)」というデザイナーズトイを扱う大手おもちゃメーカーが販売しているフィギュアなんです。もともとは「THE MONSTERS」というシリーズの主要キャラクターの一人という位置づけでした。

このキャラクターを生み出したのは、香港出身のアーティストであるカシン・ロン(Kasing Lung)さん。彼が北欧神話にインスピレーションを受けて創造した、壮大なストーリーに登場するのがこのラブブなんですよね。

僕も初めて見たときは、「なんだこのキャラクターは!?」って正直思いました(笑)。なんていうか、可愛さと不気味さが絶妙にミックスされたような、一度見たら忘れられない独特のビジュアルじゃないですか。ぶっちゃけ、最初は「ちょっとキモいかも…」なんて思っていたんですが、不思議なもので、何度も見ているうちにだんだん愛着が湧いてきて、ついには「あれ…?なんか可愛いかも…」と思えてくるから不思議です。

この何とも言えない魅力が、今や世界中の若者たちの心を鷲掴みにしているんですね。

なぜ、ここまで人気に?ラブブが世界を熱狂させる3つの理由

では、なぜこのラブブが、単なるぬいぐるみという枠を超えて、世界的な社会現象とまで言えるほどのブームを巻き起こしているのでしょうか。僕なりに分析してみると、そこには大きく3つの理由があると考えています。

理由1:セレブが火付け役!SNS時代のトレンド戦略

このブームの最大のきっかけは、間違いなくSNSです。特に、BLACKPINKのリサさんやリアーナさんといった、世界的に絶大な影響力を持つセレブやインフルエンサーたちが、ラブブをファッションアイテムとして自身のSNSに投稿し始めたことが大きいんですよね。

具体的には、自分のバッグにラブブのぬいぐるみをチャームとして付ける、というスタイルが流行の火種となりました。影響力のある彼女たちが発信したことで、「あの人が持ってるアレ、何!?」と一気に注目が集まり、そこから韓国や中国の若者たちを中心に爆発的に広まっていったんです。

まさに、今の時代を象徴するような、SNSを起点としたトレンドの生まれ方ですよね。みんなが憧れるセレブが持っているという「権威性」と、それを真似したいという「承認欲求」がうまく絡み合って、大きなムーブメントになったのだと思います。

理由2:「Y2K」と「チャーム」- 時代がラブブを求めていた

二つ目の理由は、現在のファッショントレンドとラブブが見事にマッチしたことです。

今、ファッション業界では「Y2K(Year 2000)」、つまり2000年代のスタイルがリバイバルヒットしています。少しギャルっぽい、カラフルでポップなファッションですね。

そしてもう一つ、バッグにキーホルダーやぬいぐるみなどの「チャーム」をじゃらじゃらと付けるスタイルも大きなトレンドになっています。

この「Y2K」と「チャームトレンド」という二つの大きな流れに、ラブブという存在が完璧にフィットしたんです。どこか懐かしくも新しいY2Kファッションに、個性的なラブブのチャームを合わせるスタイルが「イケてる」証として、Z世代の間で一気に定着しました。

つまり、ラブブはただ単体で人気が出たのではなく、時代の大きなうねり、トレンドの波に乗ることで、その人気を何倍にも増幅させることができたと言えるでしょう。

理由3:買えない!でも欲しい!絶妙な「飢餓感」マーケティング

そして三つ目の理由が、これが一番巧みだなと思うんですが、その「入手困難さ」です。

ラブブは、定価で言うと大体2,000円ちょっとくらい。これなら高校生でもお小遣いでなんとか買える、絶妙な価格設定です。しかし、人気に火がついて以降、この定価で手に入れることはほぼ不可能になりました。

あまりの人気に生産が全く追いつかず、どこも品切れ状態。そうなるとどうなるか…もちろん、転売市場が過熱します。メルカリなどでは、定価の4倍から5倍、つまり1万円近い値段で取引されるのが当たり前になっているんです。さらには、精巧な偽物まで大量に出回る始末。

この「欲しくても簡単に手に入らない」という状況が、人々の所有欲をさらに煽ります。「みんなが持っているのに自分だけ持っていない」という焦りや、「手に入りにくいレアなものをゲットしたい」という欲求が、ブームをさらに過熱させているわけです。

海外のTikTokでは、この状況を象徴するような面白い現象も起きています。ラブブは基本的に抽選販売なのですが、その当選確率を少しでも上げたいがために、「ラブブを持つと不幸になる」といった根も葉もないデマを流して、ライバルを減らそうとする人まで現れているそうです(笑)。いや、面白いですよね。そこまでさせるラブブの魅力って一体何なんだと、逆に興味が湧いてきます。

このように、絶妙な供給調整によって生み出された「飢餓感」が、ラブブを単なる「人気のぬいぐるみ」から「誰もが渇望するアイコン」へと昇華させた大きな要因だと僕は考えています。

ただのぬいぐるみじゃない!ハマる仕掛け「ブラインドボックス」の魔力

ラブブの人気の秘密は、そのマーケティング戦略だけではありません。商品そのものにも、人々を夢中にさせる巧妙な仕掛けが隠されています。それが「ブラインドボックス」という販売方法です。

これは何かというと、日本の「ガチャ」をイメージしてもらうと分かりやすいです。

ラブブには様々なテーマのシリーズが存在し、各シリーズには6種類の色やデザインが違うラブブが入っています。しかし、箱の外側からは中にどのラブブが入っているのか分からないようになっているんです。

この「開けるまで何が出るか分からない」というワクワク感が、たまらないエンタメ要素になっていますよね。さらに、それぞれのシリーズには「シークレット」と呼ばれる、非常に低い確率でしか出現しない激レアなラブブも存在します。

このシークレットは、コレクターたちの間でとんでもない高値で取引されており、コレクション欲を強く刺激するんです。

一方で、「6個入りのボックスセットを買えば、そのシリーズの6種類は必ずコンプリートできますよ」という、コレクター心理をよく理解した販売方法も用意されています。この辺りの設計が、本当にうまいなと感心させられます。

ただ可愛いだけじゃない、集める過程そのものを楽しませるゲーム性。これが、人々をラブブ沼に引きずり込む、強力な魔力となっているのは間違いないでしょう。

トレンドから学ぶ「IP」の絶大なパワー

さて、ここまでラブブの熱狂的なブームについてお話ししてきましたが、この現象は単なる一過性の流行として片付けるだけではもったいないと僕は思っています。ここから僕たちが学ぶべきなのは、「IP(Intellectual Property=知的財産)」が持つ絶大なパワーです。

一体なぜ、このラブブというキャラクターが、世界中の人々をここまで動かし、熱狂させ、大きなお金が動く市場を生み出すことができたのか。それは、ラブブが非常に強力な「IP」だからに他なりません。

考えてみれば、日本はかつて「IP大国」と呼ばれ、世界に誇るアニメや漫画、ゲームのキャラクターを数多く生み出してきました。最近で言えば「ちいかわ」なんかも、ものすごい人気で、グッズが発売されれば即完売、コラボカフェは予約困難という、ラブブと似たような熱狂を生み出していますよね。

しかし、今回のラブブの事例を見ていると、キャラクターを創造する力だけでなく、それをいかにして世界的なトレンドに育て上げるかという「戦略」の部分で、中国の企業は非常に長けているなと感じます。SNSの活用法、供給量のコントロール、グローバルなインフルエンサーマーケティングなど、学ぶべき点は非常に多いです。

AIが台頭し、あらゆるものが自動化されていくこれからの時代において、人々を惹きつけ、心を動かすことができる「強力なIP」を持っているかどうかは、企業や国にとって、ますます重要な意味を持つようになるはずです。

今回のラブブのブームは、そのことを改めて僕たちに教えてくれているような気がします。

まとめ:当事者になって、トレンドの熱気を感じてみよう!

…と、ここまで偉そうに語ってきましたが、何を隠そう、実は僕もこのトレンドの波にまんまと乗せられてしまいました(笑)。

そうなんです。先日、ポップマートのサイトを眺めていたら、たまたまラブブの予約注文ができるようになっていまして…。最初は「へぇ、人気なんだな」くらいにしか思っていなかったのに、「え、これ買えるじゃん!」となった瞬間、気づいたらポチってました。はい、予約注文しちゃいました(笑)。

トレンドに乗りすぎるのは良くない、なんて言ったりもしますが、やっぱりこういうのって、実際に自分で手に入れてみて、当事者になってみないと分からないことってたくさんあると思うんですよね。なぜこれが人気なのか、手に取った時にどんな感情になるのか。その熱気を肌で感じることに、大きな価値があると思っています。

今回は、今まさに世界を熱狂の渦に巻き込んでいる謎のぬいぐるみ「ラブブ」について、その人気の秘密を深掘りしてみました。皆さんも、もし街中やSNSでこの不思議なキャラクターを見かけたら、「ああ、Fujinが言ってたやつか」と思い出してみてください。そして、もし興味が湧いたら、この大きなトレンドの波に少しだけ乗ってみるのも、面白い体験になるかもしれませんよ。

というわけで、今週も頑張っていきましょう!

じゃあね!