ChatGPT5のモデルが変更!進化したAIの裏で「あのモデル」が復活した理由
どうも、Fujinです。
お盆休み、みなさんいかがお過ごしでしょうか?僕はというと、相も変わらずテクノロジーの世界にどっぷり浸かっています。今週は少しゆったり目のテーマでお届けしようかなと思っていたんですが、とんでもないニュースが飛び込んできました。
僕たちの愛用するChatGPTに、また大きなアップデートが入ったんです。しかも、今回のアップデートは単なる機能追加じゃありません。ユーザーを巻き込んだ一大ムーブメントの結果、OpenAIが方針を転換したとも言える、非常に興味深いものだったんです。
ということで今回は、「ChatGPTのモデル選択アップデートと、その裏で何が起こっていたのか?」というテーマで、深掘りしていきたいと思います。AIの進化の最前線で今、何が起きているのか。ぜひ最後までお付き合いください。
ChatGPTのモデル選択がガラッと変わった!一体何が?
さて、まずは「何が変わったのか?」という点から整理していきましょう。
ChatGPTを使っている方なら、モデルを選択するプルダウンメニューがおなじみだったかと思います。GPT-5が発表された当初は、
- GPT-5:標準モデル
- GPT-5 Thinking:より深く思考する高精度モデル
- GPT-5 Pro:さらに上位のプラン(プロプラン)で利用できる最高性能モデル
といったラインナップでした。僕のようなプラスプランのユーザーは、基本的に「GPT-5」か「GPT-5 Thinking」の2択から選んで使っていたわけです。シンプルで分かりやすかったですよね。
ところが、今回のアップデートでこの選択画面が一新されました。GPT-5の項目をタップすると、以下のような3つのモードが表示されるようになったんです。
- 自動:AIが質問の内容に応じて、思考時間(Thinking Time)を自動で調整してくれるモード。
- 高速:回答の精度よりもスピードを重視するモード。簡単な質問や、素早く返事が欲しい時に便利。
- 思考:従来の「GPT-5 Thinking」に相当するモード。じっくり考えて、質の高い回答を生成してくれる。
これまでのモデル名が並ぶ形式から、より直感的な「モード選択」に変わったわけですね。
正直、僕の最初の感想は「お、分かりやすくなったじゃん」でした。「GPT-5」と「GPT-5 Thinking」の違いって、意外と分かりにくかったですからね。「自動」モードがデフォルトになったことで、ユーザーは特に意識しなくても最適なパフォーマンスを引き出しやすくなったと言えるでしょう。
しかし、今回のアップデートの真の驚きは、ここからでした。この新しいモード選択の下に、ひっそりと、しかし確かな存在感を放つ項目が追加されていたのです。
謎の復活?レガシーモデル「GPT-4o」の帰還
その項目の名は、「レガシーモデル」。
そして、その中には、かつて多くのユーザーに親しまれた「GPT-4o」の名前がありました。
これには驚きました。テクノロジーの世界、特に進化の速いAIの分野では、新しいモデルが登場すれば古いモデルは役目を終えるのが常です。僕自身、メルマガやYouTubeで何度も「最新のモデルを使いましょう」とお伝えしてきました。
それなのに、なぜ今になって一世代前の「GPT-4o」が、わざわざ「レガシーモデル」として復活したのでしょうか?
普通に考えれば、ありえないことです。しかし、この「ありえないこと」の裏には、この数週間で世界中のユーザーを巻き込んで起こった、ある大きなムーブメントが存在していたのです。
ユーザーがAIに求めた「人間らしさ」- Keep 4o運動の背景
そのムーブメントとは、「Keep 4o 運動」。
文字通り、「GPT-4oを使い続けさせてくれ!」というユーザーたちによる声でした。
GPT-5が登場したとき、その性能の高さは誰もが認めるところでした。回答の精度は格段に上がり、事実と異なる情報を生成してしまう「ハルシネーション」も劇的に減少しました。ビジネスや研究で使うユーザーにとっては、まさに待望の進化だったと言えます。
しかし、その一方で、一部のユーザーはGPT-5に「冷たさ」を感じていました。以前のGPT-4oにあったような、ユーザーの気持ちに寄り添うような、温かみのある対話が失われてしまった、と。
GPT-5の回答は、極めて正確で論理的です。まるで優秀だけれど少し無愛想な専門家と話しているような感覚。それに対してGPT-4oは、完璧ではないかもしれないけれど、親身になって相談に乗ってくれる友人のような存在だったのかもしれません。
この「人間らしさ」「優しさ」を求める声は、特に女性ユーザーを中心に大きなうねりとなっていきました。SNS上では「#Keep4o」のハッシュタグが飛び交い、OpenAIのフォーラムにも4oの復活を望む声が殺到したそうです。
これは、非常に示唆に富んだ出来事だと思います。
私たちはAIに対して、いつの間にか単なる「ツール」としての性能だけでなく、「対話相手」としての感情的な価値を求め始めていたのです。
- 性能や効率だけが全てではない。
- 時には、論理的な正しさよりも、共感や寄り添いが重要になる。
- AIに「人間らしい心」のようなものを感じ、愛着を抱く。
こうしたユーザーのリアルな感情が、世界最大のAI企業であるOpenAIの方針を動かし、今回の「GPT-4o復活」に繋がったのです。テクノロジーの歴史において、画期的な出来事と言っても過言ではないでしょう。
僕(Fujin)はどう使う?AIモデルの選び方
さて、この一連の流れを受けて、僕自身がこの新しいChatGPTをどう使っていくか、というお話をしたいと思います。
正直に言うと、選択肢が増えたのは、ちょっと面倒くさいなと感じています(笑)。僕は基本的に、より精度の高いアウトプットを求めてAIを使うので、メインで使うのは間違いなく「思考(GPT-5 Thinking)」モードです。なので、以前の「GPT-5 Thinking」一本で良かった、というのが本音だったりします。
ただ、今回のOpenAIの対応は、企業として非常に素晴らしいものだと感じています。ユーザーの声に真摯に耳を傾け、迅速にプロダクトに反映させる。この姿勢がある限り、OpenAIはこれからも業界のトップを走り続けるでしょう。
その上で、新しくなったモデルの使い分けを考えてみると、こんな感じになるでしょうか。
- 自動モード:普段使いはこれでOK。ChatGPTに任せておけば、質問に応じて最適なモードを判断してくれるので、一番楽ちんです。
- 高速モード:僕が使う場面は少ないかもしれませんが、例えばブレインストーミングで大量のアイデアを素早く出したい時や、単純な事実確認をしたい時などには有効かもしれません。
- 思考モード:ブログ記事の構成案作成、複雑なプログラミングの相談、専門的な内容のリサーチなど、じっくり考えて質の高い回答が欲しい場合は、迷わずこれを選択します。
- レガシーモデル(GPT-4o):そして、今回の主役であるGPT-4o。僕がこれを使うとしたら、何かに行き詰まった時や、少しクリエイティブな発想が欲しい時かもしれません。「優秀なアシスタント(GPT-5)」とは違う視点で、「親しい友人(GPT-4o)」に壁打ち相手になってもらう、といったイメージですね。
結局のところ、大切なのは「自分に合ったAIを、目的に応じて使い分ける」ということです。
あなたがAIに何を求めているのか。
超優秀なビジネスパートナーですか?それとも、何でも話せる親友ですか?
今回のアップデートによって、ユーザーはより明確に、その選択ができるようになったと言えるでしょう。
AI業界は常に動いている!ChatGPT以外の最新動向
今回のChatGPTの動きは、AI業界全体が次のステージに進んでいることを象徴しています。一つの企業、一つのモデルが絶対的な存在ではなく、多様な個性を持つAIが登場し、ユーザーが自分に合ったものを選んでいく時代が始まっています。
事実、ChatGPTがこうした動きを見せている裏で、ライバルたちも着々と進化を遂げています。
例えば、Anthropic社の「Claude」は、先日マイナーアップデートを行い、一度に読み込めるテキストの量(コンテキスト量)が、なんと100万トークンにまで増加しました。これは、長大な論文や書籍を丸ごと読み込ませて要約させるといった、これまで難しかったタスクを可能にする、非常に強力なアップデートです。
そして、僕たちが次に注目すべきは、Googleの次世代AI「Gemini 3」の動向です。GPT-5の登場で先行されたGoogleが、どのような対抗策を打ち出してくるのか。Gemini 3が、性能だけでなく、こうした「ユーザーの感情」という側面にどうアプローチしてくるのかは、非常に興味深いポイントです。
AI業界は、まさに群雄割拠の時代。各社がしのぎを削り、驚くようなスピードで進化を続けています。このダイナミックな変化の波に乗り遅れないためにも、アンテナを高く張っておきたいですね。
まとめ: 自分に合ったAIを見つけ、未来の波に乗ろう
今回は、ChatGPTのアップデートをテーマに、その背景にあった「Keep 4o 運動」や、今後のAIとの付き合い方についてお話ししてきました。
最後に少しだけ、今回の騒動で僕が感じたことをお話しさせてください。
どんなに優れたテクノロジーも、進化の過程では必ず「前のバージョンの方が良かった」という声が上がります。これは「イノベーションのジレンマ」とも呼ばれる現象で、使い慣れたものへの愛着や、変化への抵抗感から生まれるものです。
しかし、今回の場合、それは単なる懐古主義ではありませんでした。ユーザーは明確に、AIの「性能」とは別の「感情的価値」という新しいものさしを提示したのです。これは、AI開発の歴史における、一つの転換点になるかもしれません。
さて、ここまで読んでくださったあなたに、僕から一つだけ強くおすすめしたいことがあります。それは、「まだの人は、今すぐChatGPTのプラスプラン(有料版)に課金すべき」ということです。
月額20ドルは安くありません。しかし、それ以上に得られる価値は計り知れません。今回のような業界を揺るがすアップデートを、いち早く、そして当事者として体験できる。AIがどういう理屈で動き、世界中の人々がそれにどう反応し、未来がどう変わっていくのかを、肌で感じることができる。この経験こそが、これからの時代を生き抜く上で、最強の武器になるはずです。
基本は最新の「GPT-5」を使い倒し、時には「GPT-4o」と雑談してみる。そうやってAIと対話する中で、あなただけの使い方、あなただけの未来との付き合い方が、きっと見つかるはずです。
この激動の時代、一緒に楽しみながら乗りこなしていきましょう。
じゃあね!